このエッセイでも、たびたび取り上げてきたMWT(Mental Wellness Training:メンタルウェルネストレーニング)ですが、現在の名称に変わる前はSRP(Self-Regulation Program:自己恒常性開発プログラム)」と呼ばれていました。どちらにしても、脳波の研究にもとづくメソッドという点に特徴がありますが、どうも、この「脳波」という言葉に少しハードルの高さを感じてしまう方がいらっしゃるようです。

MWT協会では、MWT指導者資格認定講座(2級→1級→インストラクター)というタイトルで、指導者を育成するための講座を開催していますが、それらの講座内で受講者の脳波を測ります。目的としては、どれくらいうまくトレーニング出来ているか、どういう脳の使い方をしているかなどを把握するためです。

MWTとは、脳の使い方を身に付けることでメンタルに影響を与える、いわば「脳育」トレーニングですから、脳の状態を可視化できれば、トレーニングの効果を確認しやすくなります。したがって、MWT講座における脳波測定とは、脳の使い方の特徴を知り、それを踏まえて(必要であれば)トレーニングの方向性を決めるために利用するくらいのものです(脳波について、しっかり勉強したい方にはニューロフィードバック指導者資格認定講座があります)。

「脳波」と聞くと、メンタルトレーニング(だけ)を学びたいに人には、やや大層すぎるものに感じられるかも知れません。でも、実際に脳波を測ることで、自分の感覚と脳の状態が一致しない(例:リラックスしていたつもりが、脳波的にはそうとも言えない)とか、雑念だらけの状態が如実に反映されるとか、想定外の結果に盛り上がることも多くあります。

もちろん、脳波を測定すれば、自分も他者も納得しやすくなり、説得力が生まれやすくなるところも利点の一つとは言えるでしょう。しかし、それらを抜きにしても、脳波はシンプルに面白く興味深いものであり、それでいてメンタルとも強く関わりがあるものですので、あまり難しく考えず、参考になることがあれば役立てようくらいの心持ちでいれば十分だと思います。

メンタルウェルネストレーニング指導者資格認定講座

ニューロフィードバック(脳波)指導者資格認定講座