2024年6月

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今年に入って4~5年ぶりにスマホを買い替えました。機種にもメーカーにも、ほとんどこだわりがなく、主な使用目的が情報検索で、あとは、仕事で使用する最低限のアプリをインストールしているだけですから、今回の買い替え(通算3台目)も、バッテリーの減り方が尋常ではなく早くなったなどの不具合が主な理由でした。

買い替えにあたって、古い機種から新しい機種にデータを移行しようとしたところ、メモリ容量の制限近くまで使用しているとのことで、完了までに6時間くらいかかるであろうと。原因を確認してみると―何のひねりもなく恐縮ですが―写真(と動画)でした。

プライベートでは写真を撮る習慣がなく、見返すこともあまりないため意識していませんでしたが、何やかんやで仕事中に撮り溜めていた写真が膨大にあり、クラウドでの保存量も有料版にするかどうかの一歩手前。さすがに、これは自分で整理するしかありませんから、コツコツと消去したり保管場所を変えたり、その一部を公開しているのが私のInstagramアカウントというわけです。

さて、写真だけでも相当なデータ量になるということは、人の脳の記憶容量は一体どれくらいなのだろうと思い調べてみたところ、TB(テラバイト:ギガバイトの1,000倍)とかPB(ペタバイト:テラバイトの1,000倍)などの記述が見つかりました。ただし、はっきりとした数値は(あるのかどうかも含めて)分からずじまいです。

人の記憶の特徴が「曖昧性」にあることは、ご存じの方も多いでしょう。したがって、記憶は、写真のように固定されたものではなく、思い出すたびに不安定化するものであり、ゆえに、時間が経つにつれて記憶の内容や意味も変化します。また、記憶の再生は無意識でも起こるため、多くの記憶(経験)を持ち、それらが自動的かつ自由に結び付きやすい脳の使い方をしている人ほど、ふとした瞬間のひらめきや直感、創造力も発揮しやすくなるようです。

一方で、記憶を組み合わせるだけの創造(想像)なら、人よりも処理能力が高いAIに分があるとも言えます。現に、囲碁や将棋の棋士は、もうAIに敵わなくっているようですしね。しかし、少なくとも現在のAIには欲求がありません。その理由の一つとして身体(性)の欠如を挙げることができますが、それに対して、人には身体があり、身体に基づく欲求があります。そこから、身体(性)が再評価されている昨今です。

創造性を高めるための、もう一つの効果的な方法は、出合いの場を作ること。それは、モノでもコトでも、もちろん人でも構いませんが、特に、新しい経験や、自分とは異なる思考パターンを持つ人との出会いが重要でしょう。そう考えれば、ストレスを感じる状況でさえ、新しい発想を生み出すための有効な機会と捉えることができるはずです。

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