サッカー

2022年12月

世間の流れには乗っておこうということで、今回はサッカーW杯の話題です。

ベスト8まで、あと一歩。本当に惜しかったですが、120分を戦い抜いた後のPK決着というのは、いつものことながら酷だなと思いました。それにしても、グループステージで日本代表がドイツ、スペインに勝利した試合は、後半のひっくり返し方が素晴らしかったと思う一方、日本代表に対する評価のひっくり返り方も、すごかったですね。恒例というか、お約束というか、それだけサッカー愛が強い証拠なのかも知れませんが…。

さて、今回のサッカー日本代表には大卒者が多いという記事を目にしました(2002年3人→2022年9人)。その記事によると、代表メンバーの中のある選手は、高校時代に10番(一般的にはエースナンバー)を背負い「やんちゃな部分もあった」が、セレクションを受けたり、自分が好きな(得意な)ポジション以外でのプレーを経験したりする中で我慢を覚え「人間性」が形成された。

一方、大学には行かず18歳でプロになると、「伸び盛りの時期に試合経験を積めず、プライドが邪魔して成長を止めてしまうケース」もあるとのことで、18歳でプロになれるわけですから、たいていは際立った才能が認められているはずなのに、「人間性」に関わる部分が阻害要因となり、成長を妨げてしまうという感じでしょうか。

この手の話は以前にもありました。「サッカー日本代表になる選手には高校の部活出身者が多く、クラブユース出身者が少ない」とか「ユース出身の選手は巧いし技術もあるが、いざという時に力を出せない」とか。

(※)今は、そのような明確な傾向はありませんので、過去の話として続きをお読みください。

理由は、ユースだと、グラウンドも芝で、グラウンド整備もボール磨きも担当の人がいて、サッカーだけに集中できる環境が整えられている。一方、高校の部活だと、ボール拾いもグラウンド整備も、場合によっては応援団も自分たちでやらないといけない。そういう環境の中で、技術以外のことも学び、色々な角度からサッカーを見られるようになる。このユースと部活の環境の違いが、試合に臨む時の気持ちや、ここぞという時の粘り強さに出る云々。

また、部活では、サッカー部以外の人との交流があるのも良いと言われていました。色々な競技や選手から刺激を受けるのも大事ということです。

いずれの話も、「人間性」の向上がプレーヤーとしての向上にも繋がるということで、確かに人がプレーするわけですから、人としての総合力みたいなものが重要なのは事実だと思います。

2018年7月

サッカーワールドカップ2018、日本代表の挑戦が終わりました。

頂点を目指す戦いは、これから佳境を迎えますが、大会開幕以来どこにいっても日本代表の話を耳にする機会が多く、こうやってアレコレ会話をすることが理屈抜きに楽しいんだろうなと感じていました。

ちなみに、今回の日本代表チームには、メンタルトレーナーと呼べるような心理面の専門家がいなかったそうです(選手個々が契約しているトレーナーはいたようですが)。日本の他の競技団体についても似たり寄ったりで、海外と比較した場合、日本のスポーツ界には“メンタル”を重視する(きちんとした指導者の下でメンタルをトレーニングする)発想が弱いため、そういう態度が、ひょっとすると昨今の指導現場におけるトラブルとも通底しているのかなとか。ま、これはかなりバイアスのかかった意見だと思いますが。

能力が最大限に発揮されて、しかも成長を促すために必要なメンタル面の要素は、積極的な態度で楽しむことですから、その辺りの理解が浸透すると、選手にとっても指導者にとっても、今は欠けているピースの一つが見つかるのかも知れません。