メンタルトレーニング

2023年7月

「現状維持バイアス」を「ホメオスタシス」と結び付けるのは、ちょっと拡大解釈しすぎでは?など、自己都合的な謎解釈を目にすることは日常的によくあることだと思いますが、その中でも頻繁に耳にする(つい最近も耳にした)、勘違いなのかなんなのか…という件について。

代表的なものは、1971年に米国の心理学者アルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」でしょう。詳しく知りたい方は、ググるなりなんなりして頂きたいのですが、他者とのコミュニケーションにおける影響は

視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%。

視覚情報とは、見た目、しぐさ、表情、視線など

聴覚情報とは、声質、声量、口調、トーン、スピード、テンポなど

言語情報とは、言葉の内容や意味など

よって、言語情報より、非言語情報(視覚+聴覚)の影響が大きい、言い換えると、何を言うかは7%にすぎず、どう言うかが93%を占める、云々かんぬんと説明されることが多いように思います。

ちなみに、聴覚情報に関するエッセイを2022年1月に書いているので、ご興味があれば、そちらにも目を通してください。

話を戻して、非言語情報が重要ということには同意する半面、上記の解釈そのものは、本来の「メラビアンの法則」とは少し異なります。

もともとは、視覚情報、聴覚情報、言語情報が一致しない(矛盾する)状態で同時に提示された場合、受け手側の印象として最優先されるのは視覚情報であり、聴覚情報、言語情報の順で影響力が低下するというもの。例えば、非言語情報として嫌悪感をあらわにしながら言語情報として好意を伝えるとか、無表情かつ抑揚がない話し方で楽しいという言葉を発するとかの場合、他者が、好意や楽しいを受け取る可能性は低い…と、まぁそうだよねという感じだと思いますが。

したがって、この法則が当てはまるのは、かなり特殊かつ限定された状況における影響の話であり、ここから、言語情報の優先順位が低いとか、言葉選びの重要度が低いなどの解釈を導けるわけではありません。 メンタルや脳波に関する解釈についても、根拠不明な、個人の語りにすぎないようなものもよくあるので、わが身を振り返りながら、出来る限り具体的な根拠に基づく解釈を伝えなくてはいけないという自分への戒めとして受け止めるようにしています。

2023年6月

脳の働きを単純化すると、信号の(入力→処理→出力)。したがって、頭の回転が速いとは、「入力→出力」までの時間が短いこと、記憶力が良いとは、正確に「(入力→)出力」できることとも言えるでしょう。

そうすると、「入力→出力」までを短時間で繰り返すような作業は、必然的に頭の回転を速め、記憶力(出力≒思い出す力)を高めるトレーニングにもなるので、ただ見たり聞いたりするだけではなく、行動(出力)に繋げるところまでが重要というわけです(それが思い出すということです)。

ですから、動画や音声を倍速視聴することは、一種のトレーニング的な意味合いを持つため、昔からよく使われる手法でもあります。個人的には、タイパ的なことにあまり拘りたくもないので、必要以上に採用したい視聴方法ではないですけど。

さて、ここからは(珍しく)商品宣伝です。

メテミミ感覚統合トレーニングセットという教材があります。

目(メ)手(テ)耳(ミミ)が名前の由来ですが、高速で再生される数字を聞きながら、指定された形式に合わせて解答用紙に数字を記入する。言い換えると、音声情報を聴き取り、視覚情報に変換して、身体(手)を通じて素早く表現する(書く)。たったこれだけの内容ですが、情報処理能力や記憶力を高めることに役立ちます。

負荷の種類(再生される音の速度や桁数など)は、実践する人の目的やレベルに合わせて変えるわけですが、ある一定の時間、集中力を持続できるかどうかもカギになります。

「簡単そうじゃん」と思われたかも知れませんが、聞こえてきた数字を書くだけと考えると、確かに何も難しいことはなさそうですよね。でも実際には、思いのほか苦労する人が多い取り組みで、記憶(入力)まではしたつもりが、いざ書こうとすると分からなくなるとか、これぞ、出力まで繋げられない典型例です。

人によりけりとはいえ、楽しいと感じる人も多い教材ですし、能力を高めたい人はもちろん、能力を維持したい人も実践する価値があると思います。よろしければトレーニングの一環として取り入れてください。

2023年4月

2023年度~メンタルウェルネストレーニング(MWT)協会の会長を引き継ぐことになりました。

そして、これまで私が務めて来た副会長には、ビジョントレーニング推進委員会委員長の岸浩児と、同委員でウェルネストレーニング教室大阪・谷町校教室長の北川健太が新たに就任します。また、前会長の志賀一雅には、相談役として今後も協会の活動をサポートしてもらいます。

これまで皆様から頂戴した、ひとかたならぬご支援に心から感謝を申し上げるとともに、新たな体制に変わるMWT協会も、何卒よろしくお願い申し上げます。

さて、2023年はスポーツのビッグイベントが目白押しのようで、既に、日本の若い世代の大活躍を目にした人も多いでしょう。そして、驚くべきは彼(女)らのコメント力の高さではないでしょうか。失言がないことはもちろんですが、謙虚さと相手への敬意を示しながら、物怖じせず当意即妙に受け答えする様子には、本当に時代が変わったことを実感させられます。

もちろん、そのための教育がきちんとなされていることも大きな理由の一つだとは思いますが、それでも、感情表現豊かに、自分だけではなく、仲間、関係者、観衆の気持ちさえも鼓舞する姿には、その競技を詳しく知らない人でも思わず魅了されてしまいますよね。

そうした選手の成長には、おそらく私と同世代の人達が多く関わっているはずであり、私達の世代は、その前の世代の影響を受けているはずです。連綿と受け継がれるものの先に各世代があるのは、時代も場所も分野も問わないことですので、先達に学びながら、その教えをどのように発展させて行くのか、そして、どのように次の世代に何を伝えて行くのか。これは、私達にとっても、常に念頭に置くべき課題であると認識しています。 1人の天才ではなく、多くの才能あふれる若者が誕生していることは、時代が変化している証と捉えて、私達も、その流れをしっかりと踏まえながら挑戦を続けて参ります。

2023年3月

去る2月26日(日)、株式会社脳力開発研究所40周年、一般社団法人メンタルウェルネストレーニング協会10周年、志賀一雅米寿前年の合同記念祝賀会を後楽園飯店で開催しました。

ご参加くださった皆様、ありがとうございました。メッセージを寄せてくださった皆様、ありがとうございました。

参加された皆様への記念品として、この日のために書き上げた私の著書、「メンタルトレーニングの思考法」を贈呈しましたが、「思考法」というタイトルには、メンタルトレーニングを、テクニックとしてではなく、考え方として伝えたいという意味を込めています。

私が知る限りでも、メンタルトレーニングに関連するテクニックは無数にあります。そして、向き不向きはあるにせよ、どの手法を用いても、結果が出る人は間違いなくいるはずです。しかし、私たちのメンタルトレーニング(メンタルウェルネストレーニング)では、基本的に、それらのテクニックを使いません。

…と、勇ましい?発言をしたものの、私も日和ってしまうことがあるため、そうしたテクニックに手を出そうとすることはあります。なんであれ、実際に試してみること自体は大事だと思いますので。

ところが、ある時、その様子を見ていた志賀から、「そんじょそこらのメンタルトレーニングと同じことをしないように」と指摘を受けました。

“そんじょそこら”には、型があり、手法があります。ただ単に良い結果を出すだけなら、それらの安心確実な方法に当てはめれば充分可能でしょう。しかし、脳波の研究にもとづくメンタルトレーニングという未開の領域を切り拓いてきたイノベーターから見れば、そこが私たちの目指す場所ではないと伝えたかったのかも知れません。そのため、テクニックではなく、考え方を伝えることが重要であり、その考え方のエッセンスをまとめようと試みたのが、「メンタルトレーニングの思考法」というわけです。

脳力開発研究所を引き継ぎ、メンタルウェルネストレーニング協会を立ち上げた当時から、メンタルウェルネストレーニングの大本である「志賀式メンタルトレーニング」を現代的に再解釈して、そのエッセンスを伝え広めることがミッションの一つでした。

もちろん、良い結果を残すためにトレーニングを提供する以上、“そんじょそこら”でなければ何でもOKと言うつもりはありません。しかし、「志賀式」の精神性を受け継ぐのであれば、型にはまらない自由な発想で、みずから道を切り拓こうとするイノベーション精神を持つ者こそ、私たちの考えるトレーナーに相応しいはずです。

そうした人材の育成には何が必要なのか、そうした人材が活躍するには何が必要なのかを模索しながら、今後も活動を続けていく所存です。

後楽園飯店

https://www.tokyodome-hotels.co.jp/restaurants/list/hanten/

メンタルトレーニングの思考法

https://www.mentaltrainingstore.jp/

2023年2月

保育園に子供を預けている保護者は、定刻までに子供を迎えに来るわけですが、もし、遅刻をする保護者が多い場合、どのような対策を講じて行動変容を促そう(定刻に来てもらおう)とするでしょうか?

ここでは、カリフォルニア大学サンディエゴ校の、ウリ・ニーズィー教授の研究をもとに話を進めます。

この研究によると、保育園側が講じた対策は罰金を科すことでした。それによって、「遅刻をしてしまった!」という心理的負担+経済的負担というダブルの負担を負わせて、遅刻を減らそうとしたわけです。その結果、保護者の行動は確かに変容しました。ただし、保育園側の意図とは正反対の方向に。つまり、罰金制度を設けた結果、遅刻をする保護者が、むしろ増えてしまったということですが、なぜ、そのようなことが起きたのでしょうか。

罰金は、当然「罰」ですから、ルールを設定して、違反した人に経済的負担を科すものです。しかし、ルールというものは、もともと気にしない保護者には効力がありませんし、もともと倫理観が強い保護者には意味がありません(「遅刻は良くない」と伝えるだけで十分です)。したがって、罰金制度による影響を強く受けるのは、「みんなが守っているから、自分も守っておこうかな」という態度の保護者であると考えられます(往々にして最もボリュームが多いゾーンでもあります)。

罰金制度が設けられる以前、定刻を越えて預かるのは、あくまでも保育園側の厚意であったため、遅刻をした保護者は、「申し訳ない」などの心理的負担を抱えることがありました。そこに罰金が設定されると、預かり時間の延長が、保育園側の厚意から、お金で時間を買う行為に変わります。つまり、「たとえ遅刻をしても、お金を払う以上は正当な権利」のように、保護者の心理的負担を、経済的負担に変えてしまいました(保育園側が意図した、心理的負担+経済的負担にはなりませんでした)。

保育園側は自分たちの失敗に気が付き、すぐに罰金制度を廃止しましたが、時すでに遅し。一度、預かり時間の延長を経験した保護者は、罪悪感なく遅刻を繰り返すようになり、歯止めが利かなくなってしまったそうです。「もし遅刻を減らしたいなら、罰金制度を復活させれば良いじゃない」ということですね(そうすれば、お金を払いたくない保護者は遅刻をしなくなる)。 罰を与えることで行動変容を促すのは、思い付きやすいアイディアだと思いますが、予期せぬ行動を促したり、かえってモラルや規範が崩壊したりする恐れもあるという事例です。

2022年11月

YouTubeのメンタルウェルネストレーニング協会チャンネルで「志賀式実践メンタルトレーニング」の音源をリリース開始しました。全15種類のプログラムを、おおよそ週1回ペースで公開していく予定ですので、完了は来年1月くらいになると思います。最終プログラムが「成功・開運のプログラム」(予定)のため、追加される音源を順次実践していくと、新年にぴったりの、めでたい1月を迎えられるはずです!

メンタルウェルネストレーニング(MWT)は、文部科学省委託事業としてスタートしたため、朝礼や授業前などの短時間で実践できるよう、目安3分の設定で各プログラムを作り直しましたが、オリジナルのメンタルトレーニングとしては、約10分~30分以上の本格的なプログラムまであります。取り組む時間が長いほど、トレーニングの効果を発揮しやすいわけではないのですが、私がメンタルトレーニングを学び始めた約20年前は、長尺のフルバージョンも含まれていましたし、MWT(協会)の認知度を高める意味でも、音源を公開する運びとなりました。

これから公開する予定の「蓮の花になる瞑想(ロータス・メディテーション)」など、MWTと比較すると、だいぶ濃い目なプログラムもありますが、個人的には、どれも懐かしいものばかりです。

このプログラム全体のキャッチフレーズは「成功という階段を駆け上がるチャンス」。脳力を引き出し、現実を夢に近づけ、人生を大きく変えるためのトレーニングとして作られていますので、皆様にも、ぜひ実践して頂きたい内容です。当プログラムの創始者・志賀一雅の声による誘導と(アルファ波を誘発する)アルファ音楽を聞きながらの実践という点では、MWTと異なる趣の新鮮なトレーニング体験にもなると思います。

エッセイ執筆時点(11/8)の公開音源

・Session2 呼吸とリラクゼーション

・Session3 リラックスの強化

・Session4 自由連想

・Session5 アルファ波のコントロール

・Session6 アルファ波の強化

※ Session1は諸事情により非公開です。

既に公開中のMWTと同様、末永くご活用ください。

2022年7月

メンタルウェルネストレーニング(MWT)協会では、今年から沖縄の定期講座を開始しました。3月のビジョントレーニング2級、6月のビジョントレーニング1級が終了して、9月には再びビジョン2級を開催する予定です。

さて、私の生まれ育ちが東京だからでしょうか、沖縄(のような自然環境が豊かな地域)では、屋外で遊ぶ子供が多いのだろうと(だいぶ前まで)勝手に思っていたのですが、必ずしもそうとは言えないようですね。

そもそも暑くて外に出たくない(出られない)という理由もあるのかも知れませんが、沖縄に行くといつも思うのは、外を歩いている人が少ないなぁということ。移動手段=電車中心である東京の場合、駅間を移動したり乗り継ぎをしたりするのに、どうしてもある程度は歩く必要があります(“ある程度”ですから、十分かどうかとは別問題ですが)。

ところが、移動手段は自動車がメイン、徒歩数分のコンビニに行くにも車を使うとなると、歩くこと自体が少なくなりますよね…というのは、ほんの一例ですが、動く生き物である“ヒト”から動く機会が失われれば、単なる運動不足だけでなく、そこから派生する問題も色々と増えて来そうな気がします。

ヒトの成長には、大まかに、遺伝50%、経験50%が関与するとも言われていて、後者の「経験」は「環境」と言い換えることも出来ますが、その「環境」には、いわゆる自然環境だけでなく、生育環境や家庭環境のようなものも含まれます。

動物としてのヒトの発育・成長には、動きによる学び≒体験が不可欠で、これから社会が、どのように変化して行くのか分かりませんが、たとえ大きな変化が起こるとしても、ヒトというシステムに必須な体験まで、大きく変わることは考えにくいでしょう。

「環境」が変わり、「動き」の機会が失われたなら、そこに対して「遊び」からのアプローチを試みる。これが、MWT協会が提供するビジョントレーニングでもあります。

2022年4月

株式会社 脳力開発研究所の創業者である志賀一雅のもとで、現役時代からメンタルトレーニングを実践されている倉野信次さん(株式会社 FOR ONE COMPANY/元・福岡ソフトバンクホークス投手統括コーチ)が、ご著書を上梓されました。

「魔改造はなぜ成功するのか」(KADOKAWA)

武田翔太はなぜ伸びた?

千賀滉大のどこに注目した?

努力を引き出す育成論

指導者としての考え方や態度など、参考になることが、たくさん書かれています。ぜひご一読ください。

https://www.shinji-kurano41.com/

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今回は、イエール大学のウルゼスニフスキー博士が、米国科学アカデミー紀要に発表した論文から。

①内発的動機

例)好きだからする、他の何かでは代替できない

②外発的動機

例)具体的な目標のためにする、他の何かでも代替できる

※以下では「動機」と「モチベーション」を同義で使います。

米国陸軍士官学校(ウェストポイント)の士官候補生1万人以上を対象とした、14年にわたる調査によると、士官(将校)を志した理由で

①>②の場合(内発的動機が強い)と

①<②の場合(外発的動機が強い)を比べると

前者の場合の方が、将校に出世できる確率が約1.5倍高く、その後の5年間、仕事を辞めずに続けられた人の数も約2倍多かったのだそうです。

よって、能力発揮やモチベーション維持などの観点からは、①内発的動機の方が望ましいというのが、ひとまずの結論。

でも、「動機」は、①②どちらか一方だけではなく、併存する場合もあるのでは?その場合はどうなの?という疑問もあり得るところ、それに対するウルゼスニフスキー博士の回答は次の通り。

①内発的動機が強くても、②外発的動機を多く持っていると、将校になる確率が約20%下がる。

②の“多く”というのが大事なところですが 、その場合、気落ちがブレやすくなるとか、おおよそ、そんなことが理由で下がってしまうようなのです。「なるほど」と思えるのは、外発的動機の多くは、個人的な“欲”から生まれるものだったりしますのでね。

ここから例えば、純粋に好きという気持ちに基づいて行動できれば、目標を達成する確率は上がるし、達成した目標が持続する確率も上がるという結論が導かれるわけですが…

長くなりましたので、ここまでの内容を踏まえた上で、次回もう少し先に話を進めてみようと思います。

2021年11月

前回の続きで、ダイエットの話から再開します。

痩せよう(体重を減らそう)とする場合、モチベーションに頼るのであれば、目標を定めて、期間を決めて、そこにスペシャルなメニューを投入して数値を合わせる。まさに減量という表現がピッタリだと個人的には思います。ただし、目標達成後の認知的コスト、心理的コスト、金銭的コストetc.とにかくコストが膨大に掛かるため、維持・継続が困難で、いずれ元の状態に戻ってしまう人も多いのではないでしょうか。

一方、同じく痩せようとする場合でも、モチベーション云々とは無関係に、習慣を見直すのであれば、減量ではなく、ダイエットとか、そういう表現の方が適当だと思います。こちらで痩せるのは、あくまでも結果論であり、最も重要なのは、行動パターンの変化ですね。

上の例は、ダイエットに限らず、その他の色々なことにも当てはまると思いますが、何かを止めるとか、頑張って続けるとか、いずれにしても強い意志を要することは、継続という観点からみると不都合で、意志力という貴重な資源の無駄使いにもなるため、長期的に望ましい方法とは言えません。

(意志力を発揮したり、判断力の行使を繰り返したりしていると、認知機能の疲労から、次第に精度が落ちていくようです。)

多くの人は、毎日歯を磨きますよね。なぜでしょう?

スッキリするから?

気持ちは分かりますが、それが最大の理由ですか?

エチケットのため?

他人と会わずに過ごす日でも歯を磨く人が多いのでは?

虫歯や病気を防ぐため?

1日さぼるくらいなら大丈夫では?(多分)

本当の答えは、毎日やっていることだからとか、磨いた方が良い気がするからとか、理由と呼べるほどのものが有るような無いような、そんな何となくの繰り返しが続いているということなのだと思います。当然、ここには明確なモチベーション≒意志力はなく、だからこそ、毎日続けられているという方が、より現実に近いのではないでしょうか。

継続は力なりが真だとすると、長期的な継続のために不可欠なことは、モチベーションを高めるよりも、モチベーションを伴わない習慣化=行動パターンの形成にあるはずです。これが、いわゆるルーティン化と呼ばれるもので、ここまで至れば、当初に掲げた目標は自ずと達成されやすくなるでしょう。

2020年9月

「メンタルトレーニングで集中力を鍛えられますか?」と尋ねられることがありますが、答えは当然「鍛えられます」。

メンタルトレーニングに限らず、トレーニングと呼ばれる方法は、基本的にどなたかが発見した理論をもとに作られているため、その解釈に誤解がなければ、理論から導かれる効果は、多かれ少なかれ誰でも出せるはずです。

余談ですが、完全オリジナルみたいに語られるトレーニング法は(それが本当にオリジナルだとしても)、基礎をなす理論そのものがオリジナルなわけではなく、既存理論の組み合わせ方がオリジナルということであり(そのメソッドの開発者自身が基礎研究までしていれば別ですが)、よって、発揮される効果そのものが画期的というよりも、効果の発揮されやすさが変わるくらいの話に落ち着くわけです。

したがって、目的が決まり、その時々の状態を正確に把握できれば、いま必要とされる実践内容は、おのずと決まってしまいます。もし、効果が出るかどうか分からないけど、とにかくやってみようというのであれば、それは気合か根性もしくは実験の話であって、それをトレーニングとは呼びません。

集中力に限らず、リラクセーションやポジティブ思考などについてもトレーニングすることは可能ですが、より確実に効果を出したいのであれば、自分一人の視点だけではなく、信頼のおける客観的な視点が必要で、それがトレーナーのもとで学ぶ利点の一つなのだと思います。一人で悶々と抱えている行き詰まりも、意外とあっさり解消されるかも知れませんよ。