志賀一雅

2023年4月

2023年度~メンタルウェルネストレーニング(MWT)協会の会長を引き継ぐことになりました。

そして、これまで私が務めて来た副会長には、ビジョントレーニング推進委員会委員長の岸浩児と、同委員でウェルネストレーニング教室大阪・谷町校教室長の北川健太が新たに就任します。また、前会長の志賀一雅には、相談役として今後も協会の活動をサポートしてもらいます。

これまで皆様から頂戴した、ひとかたならぬご支援に心から感謝を申し上げるとともに、新たな体制に変わるMWT協会も、何卒よろしくお願い申し上げます。

さて、2023年はスポーツのビッグイベントが目白押しのようで、既に、日本の若い世代の大活躍を目にした人も多いでしょう。そして、驚くべきは彼(女)らのコメント力の高さではないでしょうか。失言がないことはもちろんですが、謙虚さと相手への敬意を示しながら、物怖じせず当意即妙に受け答えする様子には、本当に時代が変わったことを実感させられます。

もちろん、そのための教育がきちんとなされていることも大きな理由の一つだとは思いますが、それでも、感情表現豊かに、自分だけではなく、仲間、関係者、観衆の気持ちさえも鼓舞する姿には、その競技を詳しく知らない人でも思わず魅了されてしまいますよね。

そうした選手の成長には、おそらく私と同世代の人達が多く関わっているはずであり、私達の世代は、その前の世代の影響を受けているはずです。連綿と受け継がれるものの先に各世代があるのは、時代も場所も分野も問わないことですので、先達に学びながら、その教えをどのように発展させて行くのか、そして、どのように次の世代に何を伝えて行くのか。これは、私達にとっても、常に念頭に置くべき課題であると認識しています。 1人の天才ではなく、多くの才能あふれる若者が誕生していることは、時代が変化している証と捉えて、私達も、その流れをしっかりと踏まえながら挑戦を続けて参ります。

2023年3月

去る2月26日(日)、株式会社脳力開発研究所40周年、一般社団法人メンタルウェルネストレーニング協会10周年、志賀一雅米寿前年の合同記念祝賀会を後楽園飯店で開催しました。

ご参加くださった皆様、ありがとうございました。メッセージを寄せてくださった皆様、ありがとうございました。

参加された皆様への記念品として、この日のために書き上げた私の著書、「メンタルトレーニングの思考法」を贈呈しましたが、「思考法」というタイトルには、メンタルトレーニングを、テクニックとしてではなく、考え方として伝えたいという意味を込めています。

私が知る限りでも、メンタルトレーニングに関連するテクニックは無数にあります。そして、向き不向きはあるにせよ、どの手法を用いても、結果が出る人は間違いなくいるはずです。しかし、私たちのメンタルトレーニング(メンタルウェルネストレーニング)では、基本的に、それらのテクニックを使いません。

…と、勇ましい?発言をしたものの、私も日和ってしまうことがあるため、そうしたテクニックに手を出そうとすることはあります。なんであれ、実際に試してみること自体は大事だと思いますので。

ところが、ある時、その様子を見ていた志賀から、「そんじょそこらのメンタルトレーニングと同じことをしないように」と指摘を受けました。

“そんじょそこら”には、型があり、手法があります。ただ単に良い結果を出すだけなら、それらの安心確実な方法に当てはめれば充分可能でしょう。しかし、脳波の研究にもとづくメンタルトレーニングという未開の領域を切り拓いてきたイノベーターから見れば、そこが私たちの目指す場所ではないと伝えたかったのかも知れません。そのため、テクニックではなく、考え方を伝えることが重要であり、その考え方のエッセンスをまとめようと試みたのが、「メンタルトレーニングの思考法」というわけです。

脳力開発研究所を引き継ぎ、メンタルウェルネストレーニング協会を立ち上げた当時から、メンタルウェルネストレーニングの大本である「志賀式メンタルトレーニング」を現代的に再解釈して、そのエッセンスを伝え広めることがミッションの一つでした。

もちろん、良い結果を残すためにトレーニングを提供する以上、“そんじょそこら”でなければ何でもOKと言うつもりはありません。しかし、「志賀式」の精神性を受け継ぐのであれば、型にはまらない自由な発想で、みずから道を切り拓こうとするイノベーション精神を持つ者こそ、私たちの考えるトレーナーに相応しいはずです。

そうした人材の育成には何が必要なのか、そうした人材が活躍するには何が必要なのかを模索しながら、今後も活動を続けていく所存です。

後楽園飯店

https://www.tokyodome-hotels.co.jp/restaurants/list/hanten/

メンタルトレーニングの思考法

https://www.mentaltrainingstore.jp/

2023年1月

明けましておめでとうございます。

2023年は、一般社団法人MWT協会(2013年~)が創業10周年、グループ企業である株式会社脳力開発研究所(1983年~)が創業40周年を迎える節目の年です。これまで支えてくださった皆様のお力添えに、この場を借りて心より感謝を申し上げます。

2023年2月26日(日)に、東京(東京ドームの間近)で周年記念の祝賀会を開催します。このエッセイをご覧の方はご参加可能ですので、よろしければお申し込みください。

http://www.alphacom.co.jp/event/20230226.html

社名に「脳力」という単語が使われている通り、脳力開発研究所は「脳」の「力」にこだわりながら活動を続けて参りました。「のうりょく」という音から連想する漢字は、「能力」が一般的かも知れませんが(ですからメールでも書類でも本当によく間違われますが)、その表現では「脳」に注目する意識が薄れてしまうと思います。

脳力開発研究所の創業者であり、MWT協会の会長でもある志賀一雅が、脳の、そして脳波の研究のために会社を設立するのであれば、漠然とした意味を持つ「能力」ではなく、脳波の計測結果をもとに、脳の力を発揮しやすいコンディションと、そのコンディションの作り方について研究していることを分かりやすく打ち出す「脳力」の方が、社名として相応しいであろうという判断でした。

今では何となく浸透している感のある「脳力」ですが、40年前は、まだ一般的ではなかったのでしょう。法務局で社名を登記しようとしたところ、すんなりとは受け付けてもらえなかったのだそうです。その状況を打破してくれたのが、夏目漱石の「吾輩は猫である」の中で「脳力」という表現が使われていた事実。よって、この社名が存在しているのは、漱石様の権威のおかげとも言えるのかも知れません。

さて、脳力を発揮しやすいコンディションの作り方をまとめたものが、メンタルウェルネストレーニング(MWT)ですから、MWTとして伝えている内容も、当然「脳力」発揮のための方法です。また、ビジョントレーニングも、「脳育」の一環として、やはり「脳力」を発揮するための方法と言えます。 生きている限り、脳の活動が止まることはありません。つまり、生きることは脳を使い続けることでもありますから、より良く脳を使うことは、より良く生きることに直結します。区切りの年となる2023年も、皆様の「脳力」発揮をサポート出来るように活動を続けて参ります。より一層のご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2022年11月

YouTubeのメンタルウェルネストレーニング協会チャンネルで「志賀式実践メンタルトレーニング」の音源をリリース開始しました。全15種類のプログラムを、おおよそ週1回ペースで公開していく予定ですので、完了は来年1月くらいになると思います。最終プログラムが「成功・開運のプログラム」(予定)のため、追加される音源を順次実践していくと、新年にぴったりの、めでたい1月を迎えられるはずです!

メンタルウェルネストレーニング(MWT)は、文部科学省委託事業としてスタートしたため、朝礼や授業前などの短時間で実践できるよう、目安3分の設定で各プログラムを作り直しましたが、オリジナルのメンタルトレーニングとしては、約10分~30分以上の本格的なプログラムまであります。取り組む時間が長いほど、トレーニングの効果を発揮しやすいわけではないのですが、私がメンタルトレーニングを学び始めた約20年前は、長尺のフルバージョンも含まれていましたし、MWT(協会)の認知度を高める意味でも、音源を公開する運びとなりました。

これから公開する予定の「蓮の花になる瞑想(ロータス・メディテーション)」など、MWTと比較すると、だいぶ濃い目なプログラムもありますが、個人的には、どれも懐かしいものばかりです。

このプログラム全体のキャッチフレーズは「成功という階段を駆け上がるチャンス」。脳力を引き出し、現実を夢に近づけ、人生を大きく変えるためのトレーニングとして作られていますので、皆様にも、ぜひ実践して頂きたい内容です。当プログラムの創始者・志賀一雅の声による誘導と(アルファ波を誘発する)アルファ音楽を聞きながらの実践という点では、MWTと異なる趣の新鮮なトレーニング体験にもなると思います。

エッセイ執筆時点(11/8)の公開音源

・Session2 呼吸とリラクゼーション

・Session3 リラックスの強化

・Session4 自由連想

・Session5 アルファ波のコントロール

・Session6 アルファ波の強化

※ Session1は諸事情により非公開です。

既に公開中のMWTと同様、末永くご活用ください。

2022年4月

株式会社 脳力開発研究所の創業者である志賀一雅のもとで、現役時代からメンタルトレーニングを実践されている倉野信次さん(株式会社 FOR ONE COMPANY/元・福岡ソフトバンクホークス投手統括コーチ)が、ご著書を上梓されました。

「魔改造はなぜ成功するのか」(KADOKAWA)

武田翔太はなぜ伸びた?

千賀滉大のどこに注目した?

努力を引き出す育成論

指導者としての考え方や態度など、参考になることが、たくさん書かれています。ぜひご一読ください。

https://www.shinji-kurano41.com/

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今回は、イエール大学のウルゼスニフスキー博士が、米国科学アカデミー紀要に発表した論文から。

①内発的動機

例)好きだからする、他の何かでは代替できない

②外発的動機

例)具体的な目標のためにする、他の何かでも代替できる

※以下では「動機」と「モチベーション」を同義で使います。

米国陸軍士官学校(ウェストポイント)の士官候補生1万人以上を対象とした、14年にわたる調査によると、士官(将校)を志した理由で

①>②の場合(内発的動機が強い)と

①<②の場合(外発的動機が強い)を比べると

前者の場合の方が、将校に出世できる確率が約1.5倍高く、その後の5年間、仕事を辞めずに続けられた人の数も約2倍多かったのだそうです。

よって、能力発揮やモチベーション維持などの観点からは、①内発的動機の方が望ましいというのが、ひとまずの結論。

でも、「動機」は、①②どちらか一方だけではなく、併存する場合もあるのでは?その場合はどうなの?という疑問もあり得るところ、それに対するウルゼスニフスキー博士の回答は次の通り。

①内発的動機が強くても、②外発的動機を多く持っていると、将校になる確率が約20%下がる。

②の“多く”というのが大事なところですが 、その場合、気落ちがブレやすくなるとか、おおよそ、そんなことが理由で下がってしまうようなのです。「なるほど」と思えるのは、外発的動機の多くは、個人的な“欲”から生まれるものだったりしますのでね。

ここから例えば、純粋に好きという気持ちに基づいて行動できれば、目標を達成する確率は上がるし、達成した目標が持続する確率も上がるという結論が導かれるわけですが…

長くなりましたので、ここまでの内容を踏まえた上で、次回もう少し先に話を進めてみようと思います。

2018年6月

「ヒラメキ・天才・アイデア・最高パフォーマンス 奇跡の《地球共鳴波動7.8Hz》のすべて」(ヒカルランド)は、既にお読みになられたでしょうか?

(株)脳力開発研究所の創業者であり、現・相談役の志賀一雅が執筆した、脳波に関する最新著書です。豊富なカラー写真と計測事例をもとに、脳波の可能性について、読みやすく分かりやすくまとめられています。

この書籍が出版されて以降、脳波についての話をする機会が増えたように感じますが、それだけ多くの方に興味を持っていただいた結果だと思います。ご要望が多数あるようでしたら、続編の可能性もあるかも知れませんので(?)まずはぜひ御一読ください。

 メンタルトレーニングストアでも販売しています。

https://www.mentaltrainingstore.jp/view/item/000000000342?category_page_id=mental-book