2020年10月

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成績の良し悪しをメンタルの問題と結び付けて、そこにばかり理由を求めようとする議論は、短絡的に感じられてしまい、あまり好きになれません。とはいえ、メンタルが安定すれば成績が安定するというのも、否定しがたい事実ではありますが。

メンタルが不安定な時などに、具体的な原因を見極めて対処するのが、いわゆる「問題解決型」アプローチです。実際のところ、問題点を把握するだけでも、メンタルは落ち着きやすく、実力も発揮しやすくなります。が、この方法には、やや理性的すぎる印象を受けてしまいます。

その点で、「片づけ」という理性的な行為を、「ときめき(Spark Joy)」という本能的な欲求に翻訳した捉え直しは、やはり上手なアプローチだったのでしょう。似たような、そこそこの“片づけ本”を見ると、理性推しのタイトルばかりですしね。

人間(だけでなく動物)は、本能的に満足する方向へ進む特性を持っています。目標達成のイメージトレーニングというのも、その機能を活用する方法であり、よって、目標達成が上手な人は、その機能を上手に使えている人ということです。 ポジティブ~ネガティブまで、メンタルの振り幅が大きいほど、そこから生まれる爆発力も大きくなるわけですが、その際のメンタルの中心軸を“喜び”に据えるのが、メンタルトレーニングの一つの役割と言えるでしょう。感情の軸が“喜び”になれば、前向きな集中力が高まり、メンタルも安定して、成績も安定しやすくなります。これが「長所進展型」と呼ばれるアプローチです。

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