先月(2022年4月)の続きです。

内容を簡単に振り返っておくと…

能力発揮やモチベーション維持などの観点からは、①内発的動機が望ましく、しかも、②外発的動機と(あまり)混在しない方が、目標を達成する確率も達成した目標が持続する確率も高まるということでした。

でも、仮に①からスタートしたとして、そのまま①を貫徹できる人は、果たしてどれくらいいるでしょうか?

何かを(ある程度)長く続けていれば、単純に飽きたり、隣の芝生が青く見えたり、自分でもよく分からない不安定な心に引きずられて、何となく気持ちが萎えてしまうなんてことは、当たり前のように起こり得ますよね?

となると、ある疑問が浮かぶと思うのですが…

そういう気持ちの揺れ動きを乗り越えて、一心不乱に続けている(ように見える)人は、いったい何をしているのでしょう?

いつもながらの断りを入れておきますが、答えは1つではありません。でも、よくある対処法としては、①②を上手に入れ替えながらモチベーションを持続させているというものです(“意識的に”入れ替えるだけでなく、“結果的に”入れ替えていることも含めて)。

どんな人であっても、全く飽きないなんてことは、やはりなかなかありませんので、適当なタイミングで何かの大会に出てみるとか、コンクールに応募してみるとか、あるいは、憧れの人を真似てみたり、新しい道具や方法を試してみたりするのも良いかも知れません。

要するに、時には多少のストレスも加えながら、意識的にも無意識的にもマンネリ化させないための工夫を、ひたすら繰り返していることが多いと言われています。ですから、②外発的動機は決して役に立たないわけではなく、時宜に合わせて上手に活用すれば、モチベーション維持にも目標達成にも役立つということですね。

1つ付け加えておくと、②外発的動機が“多すぎる”と阻害要因として働く可能性が高くなるので、適切な範囲に絞るのは有効な取り入れ方だと思います。

ということで、モチベーション維持に必要なことを記して、まとめとします。

・その時々に効果的な動機を把握すること

・その動機に基づいた対処法を設定すること

当たり前のことだと思いましたか?

その通り。

でも、それをどこまで高い精度で繰り返せるかが、(ひとまずは)勝負の分かれ目であり、それは古今東西において変わらない真実です。