2020年1月

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ニューロフィードバック指導者講座(https://mentalwellness.jp/kouza/neurofeedback/)でも使用している、脳波測定機「アルファテック7」には、コヒーレンスという評価項目があります。これは、同時に取得した2つの信号(左脳と右脳の脳波など)の関係を表すものですが、コヒーレンスを評価できる簡易型の脳波計は、今のところ「アルファテック7」だけだと思います。

脳波は振幅する波形で表現され、2つの波形の動きが一致しているほどコヒーレンス率が高くなり、一方、2つの波形がズレるほどコヒーレンス率が低くなります。そして、コヒーレンス率が高い状態を「位相が揃っている」「位相が同じ」「同位相」などと呼びます。

色々な脳波を計測してみると、コヒーレンス率が高いほど、左右脳のバランスが良く、本来の脳力を発揮しやすいようですが、時々、位相が逆転する=逆位相になるケースがあります。逆位相は、コヒーレンスではないという意味でインコヒーレンスという分類の中に含まれますが、この状態の評価が定まっていません。

これまで、逆位相が多く観察されたのは、集中力が切れた時や抑圧傾向の強い時など、求めている状態と現状とのズレが大きい時という共通点があったように思います。

周波数帯域という脳波の種類(β波、α波など)や、7.8Hz、10Hzという特定の周波数から一歩進んで、コヒーレンスも評価できるようになると、より詳しい状態を見極められるようになります。読み解く項目が増えると、慣れるまでは難しく感じるかも知れませんが、だからこそ面白みが増えるとも言えますので、ぜひチャレンジしてみてください。

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